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ポピュラー音楽ってそれぞれ思い入れのあるミュージシャンやジャンルがあるから人の文章読むとフラストレーションが残る。
アイルランド音楽といってもやはりアメリカへの移民の経験、イギリスによる植民地経験、飢饉の経験、これらが歴史的には重要な要素と言える。スコットランドからの移民、アメリカ、それからイギリスやオーストラリアなどへの移民。これらもディアスポラと言えなくはない。
とくにアイリッシュアメリカはやはり「アイルランド音楽」と言われるものの成立には不可欠の存在だ。
なるほどアフリカ系のレッドベリー(Huddie William Ledbetter)はアイリッシュトラッドとアフリカ系の音楽(ブルーズ)をつなぐ重要人物のようだ。
Leadberry, 'Pick a bale of cotton'。
http://www.youtube.com/watch?v=oE9QYkkxyVQ
ウッディー・ガスリー、ピート・シーガーとともに最初のフォークブームをアメリカにもたらした人物だ。
さてカルスタの方法論に沿って書かれた数少ない論文集Gerry Smythの’Noisy Island'。アイルランドのポピュラー音楽の「本物」(authenticity)を巡る政治に警笛を鳴らしながら、結局伝統系ではチーフタンズをダブリナーズより上位に置き、彼らとの係わりでロック界ではヴァン・モリソンをポーグスの上位に置いている。これも「本物」を巡る政治じゃないの、って思た。
もちろんスミスはソージャやアパデュライに倣って「本物」さの基準を空間的な「移動」を「世界における存在形態」としているのだが、移民のポーグスやアメリカのアイリッシュパンクだってそうじゃん、て思う。その差ってなんだい、ソフィスティケーションがあるかないか、という風にスミスの議論はどうしても読めてしまう。
さて「グローカル」を体現しているアイルランド出身のバンドとしてThe Saw Doctorsを強力にプッシュしているが、どうなんでしょ。俺には無理だ、ついていけんよ。
The Saw Doctors, 'N17'。
http://www.youtube.com/watch?v=CsFHfOLm2e0
最後に一言、
確定申告の計算式がまた変わって還付金がずいぶん減った気がするのは私だけか?いいかげんにしてほしい。